スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

天国という名を持つあの綺麗な女の子は、恋してる。

ぐすんぐすん。
泣きながら苔むした岩場を下りてゆくへヴン。
どうして?どこへ行くの?

今が何時か、ですって?覚えていないの?
…そうね。無理もないわ。わたしが、amyが忘れてしまっていた、ファンタジー・よ!
思い出したわ!もう泣かないわ!お話の続きを、聴かせてあげる…

さあ、来て。見て。浅葱が見えるでしょう?お話の始めからやんちゃだった、風使いの、禍ツ神の、男の子が、泣いているへヴンに 追いつくわ。
そうよ。瑪瑙(めのう)、アガットの産んだ、エメラダとは双子の男の子、
浅葱。
あ・さ・ぎ よ。

今は、あのぴんくぴんくの天使たちが、へヴンの声を使って、ひとりぼっちの王様メイ クイ ホンの都を滅ぼそうとしたけれど、浅葱がやって来て、風を、台風を起こして、都のひとびとを救い、へヴンを抱きとめた。
その、すぐ後のお話よ…

…思いだした?思い出せない人は、ブログの小説をひも解いてくれてもいいわ…。
でも、めんどくさけりゃ、読まなくったって、いいの。

今は、ただ、浅葱とへヴン、ふたりのラヴに、目をとめて。
ラヴに…。

都から勝手に出て、ホンの屋敷に、浅葱に背を向けて、いったいどこへいくの!?へヴン!!
さあ突然そのおなかをひょい!持ちあげたのは、浅葱よ。へヴン、髪まで切って、とびっきりのおしゃれをして、会いたかったのは、浅葱でしょう?
そうでしょう?へヴン!
「離して!おろしてよ!」
超怒った顔で睨みつける浅葱。
「あ・ほ・か・お・ま・え・は」

へヴンのほっぺたをむにゅ~!
「痛い痛い!…う」
そんなこと浅葱がするから、へヴンは本泣きになっちゃう。

「ええええええ~ん」
「うわっ。っとにかく戻るぞ!」
浅葱はへヴンが30分かけて降りた岩場を、文字どうり風のように一瞬で飛びあがっちゃうわ!へヴンはこんなときだけど、浅葱に抱きあげられるのが幸せで、また涙が出ちゃうんだわ…。
屋敷では、みんなが待っていて、心配してくれたわ。
エメラダが抱きしめたわ。

「どうしたの?泣いてるの?浅葱、どうしたの?」
「どうしたもこうしたも、あのピンクのやつらに狙われてるってのに、こいつが一人で抜け出したんだよ」
「浅葱、女の子には、優しくしなきゃだめよ。ね、へヴン、何があったか知らないけど、あなたは今、とても危険な立場にいるのよ?」

エメラダの頭を撫でながら、王様が声をかけたわ。
「…声が原因だろう。心当たりがあるんだな?」


…ねえ、誰か何か言って!場がしいんとしちゃう!
へヴンは、もう泣いてないわ。そのかわり、両手で唇をぎゅって抑え込んで。
「息をしなきゃ!へヴン!!」
エメラダは慌てて手をそっと、そっと、へヴンの顔から離してあげるの…。
はっはっはッ。多少慌ててではあったけれど、呼吸を取り戻す、へヴン。今度は頭をぶんぶん振って。
「わたしは危険よ!離れて!みんなから、離れなきゃ!」
ぐるぐる廻ったその視界に、一点の、自分の胸をぎゅって絞られる、その顔があったわ。
…浅葱の顔よ。

「わたし、あなたを愛してるの!」
びっくりする浅葱。こーんなにみんながいて、しかも会って間もない親父さままでいる中で、告白するんだもの!
「だけど、だけどあたし、あなたと居られない。居られないの。」
浅葱の表情が曇るわ。曇っちゃう。
「あ、あたしの声は、あたしの声は、小さい頃は出なかった。出なかったの。

それが、それが、あの日!

…へヴンの過去を覗いて。みんな、一緒に覗いて。
戦場。戦火、ひと、ひと、ひと、ひとがみんな殺し合う。
両親さえも、ああ、目の前で、殺されてしまった…。
あたしの安全、あたしの安心、あたたかい、お母さんの胸。つよーい、お父さんの腕。
笑い声。一瞬で、消えてしまう、わたしの愛していたすべて。
剣を置いた、汚い、汚らわしい兵士が、おかあさんの死体を凌辱する。
小便すらかけて、笑う。


…狂っている。こんなことは直ぐにもやめさせなけりゃあ!!!
燃える悲鳴。猛る心。…でもあたしはちいさな、声すら出せないおんなのこ。
そう、生まれつき、あたしの声は出なかった。
だから、悲鳴も上げられないあたしは、おかあさんに箪笥に押し込まれた。
だから、助かってしまった。

助かりたくなんかないのに!
逃げるのよ!生き伸びるのよ!
だれ?…あたし?
どうして?おかあさんとおとうさんがいなけりゃあ、あたし、生きていけないもの。
あたしは、ちいさくなって、ちいさくなって、森の木の中、あたしは、虫になっちゃう。
ちいさくなって、ちいさくなって、怖いものから逃げるのよ。
生きていない事にしてしまえ!

そうだ、死のう。
いや。いや。死ぬのは厭!!!
怖い、怖い。
こわいの?じゃあ…虫なら、自分も気付かない内に死ねるのに…
そうそれなら、あたしは、虫。
あたしは、虫。


大木の陰に寄りかかって、このまま死のう…。
あたしの幸福だった時を思い出しながら…おとうさん!おかあさん!
…そうしていた時。


足音がした。
「ひっく!」喉が鳴る。ああ、あたし、まだ虫じゃない!今度こそ、殺される!
ぴしぴし。ぱしっ。足音の下で、折れる枝。…しいんとしている筈なのに、

「…声をきいたね?」
って誰かが話しかける。麻痺している、へヴンのあ・た・ま。

ばさばさばさーッ!!!何かが飛び去った。
自然にすーっと、息を吸うへヴン。
「ああああああああああああああああああああッ」
森の隅々まで届く、声。だれ?今、ああんなに高い声で叫んだのは。
…自分の喉を触る、へヴン。
「…あ…」

もう一度、深呼吸してから、
「ああああ…」
「あああああ」
「あああああ!」
自分、だった。

叫んだのは、自分。
声がなかった筈なのに、今はある。
首を振りながら、「…どうして?」
さっきの妖しい声を思い出す。「…声をきいたね?」
知らない、知らない、知らない。あたしの声じゃない。でも、確かに聞いた。
誰だったの?

「どうして?」

現在に、戻って。みんな。戻ってきていいわ。
ここまでが、へヴンの過去のお話。
さあ今、浅葱がへヴンに近付くわ。
手を差し出すの。
へヴンは、信じられない、って顔をするわ。

「来いよ」
へヴンは、首を横に振るわ。
「あなたは、あたしのことを知らないのよ…。ねえ、見たでしょう?あたしの歌で、大勢のひとが殺し合おうとしたわ。」
へヴンは、またしっかりと立つと、浅葱に、ぷいって背を向けて、立ち去ろうとしたけど、

 見て見て。浅葱ったら、眉間にしわを寄せて、へヴンをひょい!って、また抱き抱えちゃう!へヴンは顔を真っ赤にして、それでもまだ、もがくわ。
もがき続けるへヴンを、お構いなしで掴んで掴んで、

「俺ら、屋敷に戻るから」
って、仏頂面で言ったわ。みんな、一瞬顔を見合わせたけれど、ぞろぞろと後に続いて屋敷へ向かったわ。
王様は溜息と、苦笑い。普段は涼しい顔のロゼが、エメラダを振り返る時に、やさしいやさしい笑顔になって、エメラダはにっこり。
ひそひそ声で、エメラダが、ロゼに言うの。

「ね、今夜ふたりはキスするかしら?」
ロゼは天を見上げて、しら~ん顔で、「浅葱があ?あいつ、てんでガキだぜ。」

さあみんな、お話の続きを待ってね。
スポンサーサイト

テーマ : 小説かきました〜(^−^)/
ジャンル : ブログ

プロフィール

Baby pink amy

Author:Baby pink amy
 最近すっかり、へっぽこ日常日記と、オリジナルまんがに取って代わられています。天使と悪魔、女の子が好きな人、寄って行ってね❤(>ω<)❤
 リンク歓迎、一声かけてクダサイ❤
 コメント、心の支えにしております❤
(>∀<)❤

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

ツイッター
pixiv
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。