生きていていいところ

ちいさなころ
お母さんはやさしいひとだった。風邪を引くと寝床へ食べ物をもってきてくれた。
お母さんはやさしかったから、そこはわたしがいていい場所だった。

小学校3年生まで、自転車が乗れなかった。
闘争心がまるでなくて、かけっこは遅かった。
そもそも運動でだれかに勝とうとおもっていなかった。


お父さんが言った。「お前は運痴だから」
お母さんも言った。「お前は運動音痴ねえ」
この日から運動はわたしの生きる場所ではなくなった。


ちいさいころ、りんごの皮のむき方を習った。
お母さんが褒めてくれた。
「あら、お母さんよりうまいじゃないの」
じゃがいものむき方を習った。
お米のとぎかたを習った。
お味噌汁の作り方を習った。

おコメをとぐのはわたしの仕事になり
お父さんのビールを買うのがわたしの仕事になった。


でも、ごはんをつくることは、わたしの仕事にならなかった。
お母さんが電話で親戚のひとに話す。
「うちのこはなんにもしてくれなくて」
ある日親戚のおばさんがやってきて、わたしを台所に立たせる。
「じゃがいものむき方を教えようね」
「たまねぎの切りかたをおしえようね」
「おばさん、それ、全部わたしできること」なぜか言えなかった。


せんたくも覚えた。掃除も覚えた。
でも、お母さんはぜったいそれをわたしにやらせない。


学校では友達がいなかった。
でも、近所のともみちゃんだけが、毎日遊ぶおともだち。
でも、お母さんが言う。
「あのこはあんまりいいこじゃないんじゃない?」


学校がだいきらいなまま高校に無理やりいかされた。
毎日が登校拒否。
ある日お母さんがわたしに、「電話だよ。学校の先生から。話があるんだって」
もじもじと出ると、先生が元気な声で「やあ、電話に出るって事は、学校に出てくる気になったのかな」
そんなこと言ってない。なにこの話。黙り込むわたし。黙り込む先生。
なにこの時間。ふたりとも黙りっぱなし。でも話すことなんてない。
突然電話が切れた。ほっとして部屋に帰った。
するとすぐ、おかあさんが部屋をノックする。
「先生から電話だよ」
…ぜんぶわかった。電話させてたのはお母さん。


ずっと家にだけいるわけにいかない。
でも外に行く方法がわからない。
そのころ、高校時代の友達が遊びにきてくれた。
ほとんど、毎日。
一緒に映画にいったり、コンビに行ったり。ながいながいおしゃべり。
そして、なにより、ふたりともまんががすき。
描くのが好き。


彼女の紹介で、漫画家のアシスタントにでれた!
自分の一番好きなことで、初めてお金をかせいだ!!
漫画家になろう!!!そう思った。


少しして、彼女がおうちにたくさん問題を抱えていることが分かった。
本当じゃないおとうさん。おとうさんのちがう、妹ふたり。
わたしはお母さんに相談して、「力になってあげたい」と言った。
信じられない言葉が返ってきた。「あんまりかかわりあいにならないほうがいいよ」

おかあさんて、どんなひと!?


もうずーっと、家では自分のごはんは自分で作ってるのに、電話で親戚にわたしが「なんにもしなくて」って言うおかあさん。家でおかあさんの作ったごはんが食べたくなくて、外でごはんを買ってくるわたし。
親戚のひとからは、電話で、とんちんかんな説教。


家を、出なきゃ。

そのころ、アシスタントをしていた漫画家さんに片思いをしていた。
でも、自分に自身がなくて、…新しく働いていたところで、「住み込みできてくれない?」って言われた。
そうだ。この期に好きな漫画家さんに告白しちゃえ。だめでもともとだ!


新しいアシスタント先から帰ってすぐ、わたしは漫画家さんのところへ行って、告白した。
「・・・でも、わたしが勝手に好きなだけなんですけど」
返事は、今後の人生を変えてしまった。
「あ、こちらこそ、よろしくおねがいします」
えええええええええええええーーーーー!!!!


その日から、その人の家に転がり込んだ生活がはじまったのでした。
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きらきらするものが女の子は好き。でも本物か偽物かはどっちでもいいじゃない?

きらきら。きらきら。
「それ」は輝いていたわ。
妖しい光りでしょう?綺麗でしょう?欲しくなっちゃうでしょう?
ティファニーの宝石かしら?ANNA SUIのコスチューム・ジュエリー?それともそれとも、摘んだばかりの美しい花?

違うの、違うの、古い、古うい、いにしえからの「蛇」「龍」「神」
???どういうこと?どういうこと?
きらきら。きらきら。

「男の神」と「女の神」
交わって、国を造ろう。世界を造ろう。
交わる「言葉」交わる「想い」

きらきら。きらきら。
…綺麗ね。世界は綺麗。

「ただ、居たんだよ」
「ううん。呼んだから、応えたんだよ」
「ううん。いなかったんだよ」
???あなたは、だあれ?
きらきら。きらきら。きらきらが答えるわ。
「何の用が?」
…用って…あんまり綺麗だから…


だあれもいないけど、「いた」から、ルキが応えたわ。
「かみさま、かみさま、助けてください」
そんな問いかけに。
人間の、問いかけに。
「こたえてやろう」
ルキは、応えたの。

どうして?あなたは、神さまじゃないでしょ?
「人間は、神を欲しがるから、わたしが神になってやろう」
違うでしょ。神さまから、人間を奪ったんでしょ。悪い子!ルキ!
赤い赤い光を放ちながら、白く白く、輝く羽をさわさわ言わせて、ルキは微笑んだわ。
「人間が思うような、人間が願うような、人間が思った通りの、人間が願った通りの、神にわたしはなった。いいや。もともといたのは、わたし。わたしが造った、人間。
…いいや。人間が、わたしは欲しかった。わたしが造ったのだ。だから欲しかった。
どの人間も、わたしは愛している。わたしが造ったのだから」

違うでしょ。人間を造ったのは、神さまでしょ。
「神とはわたしだ。だが、わたしは神ではない」
神さまは、どこ?
「どこにもいない。だがいる」
そう、いる。でも、いない。
人間が望んだから。

やめてやめて!気が狂いそう!ルキ!あなたこそ人間に造られたくせに!
「問いかけに、わたしは応えただけ。
偉大な神、創造者、神聖な神、公平で、人を愛し、慈しみを与え、全てを知り、出来ぬことは何もない!そう言われれば、そうもなろう。
恐怖の神、公正さを護るためなら、何もかもを壊すことすらできる。そう言われれば、そうもなろう」

ルキ、あなたにそんな力はないのよ。あなたはただの堕天使。
「そう言われれば、そうもなろう」

「ルキさま?」
みどり、みどりの光。きらきら。「裁きの時まで、地にとどめ置かれしもの」その言葉の輪を頭上にいただいた、グリーンの天使、シルヴァンが尋ねたわ…。

…そう、彼らは天使。
人を愛してやまない、人を憎んでやまない、堕天使だったの…。
彼らの憎しみは深く深く、また愛は深く深く、ひとを貪らずにはいられない。

孤独。
病まずにはいられない、果てのない孤独。
シルヴァンが伝えるわ。
「ベールとアッシュが…人間の小僧に傷を負わされました」
ルキは驚いたみたい…。

「人間が?」
「人間ですが、『ちから』があるのです。『神の加護』のちからを有しているのです」
「…信心深いというのか?また、『まことの神』とやらを求めているのか?」
「…それが…神の名すら知りません」
ルキはぼんやりと微笑んだの。

「…へえー…」
こころを、何かがよぎるわ…。深い深い絶望?果てない果てない、希望?そんなもの?
儚い片思いのように、人間はいつでも、ルキの心を締め付けるわ。
「…へえー…」

ルキは、シルヴァンの顎をそっと上にあげると、うっとりとキスしてみせたわ。
シルヴァンは、自分を支配する、ルキへの深い歪んだ愛情に、なすがままにされて、芯からじんじんとこみ上げる愛しさに、ルキのくちびるを貪ったわ。

「…そいつを、その人間の小僧を、見てみたい」
ルキは、シルヴァンの芯を貪りながら、そのあまいあまい疼きに身を捩るシルヴァンを酔わせながら、言ったの…。
「ぼくも見に行くよ…シルヴァン」
ルキの心は、もうシルヴァンを見てはいなくって、その「人間の小僧」を見る楽しみでいっぱいだったのだけど…。
ルキの力は強大よ?
ルキのPOWERは絶大よ?
その魅力に、魅了されない人間はいない、って言われているわ…。


浅葱ったら、どうするのかしら?
浅葱ったら、どうなっちゃうのかしら!?

…お話の続きを待ってね。

Loveing.you

お外が大嵐でも、はっぱや枝が窓にびしびし打ちつけてても。
大木が大風で倒れちゃってても、びっくりした車が事故を起こしかけてても。
わたし平気よ?
Be coese Ⅰ love you,
うたをうたって、あなたを待っているから。

お外が晴れたら、そう晴れたら、雲のうねりが消えて、青空が見えるわ!
oh it’s GORGEOUS!!
なんて 景色だろう!
砂漠の砂が、風に模様を付けられた跡みたいな、雲!
青空は たかくたかく、青いよ!
雲には 模様の上に 蜂蜜を垂らしたみたいに、黄金色の太陽の光!
oh it’s GORGEOUS!

あなたと 見れたら いいのに。
一緒に 見れたら いいのに。
be coese Ⅰ love you.

湿った風。足元には湿ったアスファルトのうえに、風で散った葉っぱと枝。
通りがかった川は、泥を巻き込んだうねりにうねって、…こんな時、魚ってどうしてるんだろう?
泥の川を縁取って、生い茂る、緑、草木、折れた枝。
でも綺麗。…虫たちはどうしてるだろう?

あなたと 一緒にいたかった。
あなたと 一緒に見たかったな。
be coese Ⅰ love,love.love,you!

[愛してる」って言ったら、あなたは「うん」って言うね、きっと。
「さよなら」って言ったら、「なんかあったの?」って訊いたね。あなた。
涙が 止まらない。
でも、愛してる。愛してる。愛してるんだよ。
でも、さよなら。さよなら。ばいばーい!
あなたが くれたもの、殆ど、捨てちゃった。ごめんね。
「ずっと 大事にして 生きていきます」って言ったのにね。
ごめん。
だって、あんないっぱいの思い出と一緒に、これからずっと泣き暮らしている暇なんて、ないもん。
気が狂いそう。
「『さよなら』って言ったけど、忘れて」って、あなたに電話しちゃいそうだもん。
できないもん。

決めたんだ。「さよなら」
ばいばい、「大切なひと」
あなたは 捨てちゃったかなあ。わたしとの思い出。
思い出すかなあ。わたしのこと。

さよなら。さよなら。さよなら。
わたしはもう、あなたを待たない。
綺麗な景色も、あなたじゃないひとと見るよ。
できれば、あたしの「さよなら」が、あなたを打ちのめすといいのにな。

昨日まで、言ってたもんね。あたし。
「大好き!」「ずーっと好き!」
不思議でしょう。急に「さよなら」を言われて。
予想通り、あなたは取り乱したり、あたしを引き留めようとしたりはしなかった。
ああ、やっぱりな。あたしはそう思った。
愛されてなかった。やっぱりな。

「泣くのが3日じゃすまなくなるわ」って言ってた、あたし。
本当に その通りになるなんて。
変な話。

今日は、「ひとりで歩けて良かった」あたし。
友達もいて、おうちがあって、素敵な景色を「ああ、綺麗!」って言えるあたし。
もう、いなくっていいよ、あなた。べー、だ。

さよなら。
あたしを愛してくれてありがとう。
あたしは 愛してました。
あなたと、あなたがくれた全てのものを。

今度は、ちがうひとと、思い出をつくるね。
一生、大事に出来る思い出を。

さあ、頑張って、仕事して、おしゃれして、ダイエット続けて、大好きなブログ更新して。
今日も あたしは生きている。
やったね!そうこなくっちゃ!


Thank you,my friends.
ぶろぐを通して、友となってくださったあなたがたへ。
あなたに今日も、幸せなことが訪れますように。
あなたがたと出会えて、Baby pink amyは幸せ絶好調です!

必ず SEE YOU ❤ XOXO ❤
Baby pink amyより❤

天国という名を持つあの綺麗な女の子は、恋してる。

ぐすんぐすん。
泣きながら苔むした岩場を下りてゆくへヴン。
どうして?どこへ行くの?

今が何時か、ですって?覚えていないの?
…そうね。無理もないわ。わたしが、amyが忘れてしまっていた、ファンタジー・よ!
思い出したわ!もう泣かないわ!お話の続きを、聴かせてあげる…

さあ、来て。見て。浅葱が見えるでしょう?お話の始めからやんちゃだった、風使いの、禍ツ神の、男の子が、泣いているへヴンに 追いつくわ。
そうよ。瑪瑙(めのう)、アガットの産んだ、エメラダとは双子の男の子、
浅葱。
あ・さ・ぎ よ。

今は、あのぴんくぴんくの天使たちが、へヴンの声を使って、ひとりぼっちの王様メイ クイ ホンの都を滅ぼそうとしたけれど、浅葱がやって来て、風を、台風を起こして、都のひとびとを救い、へヴンを抱きとめた。
その、すぐ後のお話よ…

…思いだした?思い出せない人は、ブログの小説をひも解いてくれてもいいわ…。
でも、めんどくさけりゃ、読まなくったって、いいの。

今は、ただ、浅葱とへヴン、ふたりのラヴに、目をとめて。
ラヴに…。

都から勝手に出て、ホンの屋敷に、浅葱に背を向けて、いったいどこへいくの!?へヴン!!
さあ突然そのおなかをひょい!持ちあげたのは、浅葱よ。へヴン、髪まで切って、とびっきりのおしゃれをして、会いたかったのは、浅葱でしょう?
そうでしょう?へヴン!
「離して!おろしてよ!」
超怒った顔で睨みつける浅葱。
「あ・ほ・か・お・ま・え・は」

へヴンのほっぺたをむにゅ~!
「痛い痛い!…う」
そんなこと浅葱がするから、へヴンは本泣きになっちゃう。

「ええええええ~ん」
「うわっ。っとにかく戻るぞ!」
浅葱はへヴンが30分かけて降りた岩場を、文字どうり風のように一瞬で飛びあがっちゃうわ!へヴンはこんなときだけど、浅葱に抱きあげられるのが幸せで、また涙が出ちゃうんだわ…。
屋敷では、みんなが待っていて、心配してくれたわ。
エメラダが抱きしめたわ。

「どうしたの?泣いてるの?浅葱、どうしたの?」
「どうしたもこうしたも、あのピンクのやつらに狙われてるってのに、こいつが一人で抜け出したんだよ」
「浅葱、女の子には、優しくしなきゃだめよ。ね、へヴン、何があったか知らないけど、あなたは今、とても危険な立場にいるのよ?」

エメラダの頭を撫でながら、王様が声をかけたわ。
「…声が原因だろう。心当たりがあるんだな?」


…ねえ、誰か何か言って!場がしいんとしちゃう!
へヴンは、もう泣いてないわ。そのかわり、両手で唇をぎゅって抑え込んで。
「息をしなきゃ!へヴン!!」
エメラダは慌てて手をそっと、そっと、へヴンの顔から離してあげるの…。
はっはっはッ。多少慌ててではあったけれど、呼吸を取り戻す、へヴン。今度は頭をぶんぶん振って。
「わたしは危険よ!離れて!みんなから、離れなきゃ!」
ぐるぐる廻ったその視界に、一点の、自分の胸をぎゅって絞られる、その顔があったわ。
…浅葱の顔よ。

「わたし、あなたを愛してるの!」
びっくりする浅葱。こーんなにみんながいて、しかも会って間もない親父さままでいる中で、告白するんだもの!
「だけど、だけどあたし、あなたと居られない。居られないの。」
浅葱の表情が曇るわ。曇っちゃう。
「あ、あたしの声は、あたしの声は、小さい頃は出なかった。出なかったの。

それが、それが、あの日!

…へヴンの過去を覗いて。みんな、一緒に覗いて。
戦場。戦火、ひと、ひと、ひと、ひとがみんな殺し合う。
両親さえも、ああ、目の前で、殺されてしまった…。
あたしの安全、あたしの安心、あたたかい、お母さんの胸。つよーい、お父さんの腕。
笑い声。一瞬で、消えてしまう、わたしの愛していたすべて。
剣を置いた、汚い、汚らわしい兵士が、おかあさんの死体を凌辱する。
小便すらかけて、笑う。


…狂っている。こんなことは直ぐにもやめさせなけりゃあ!!!
燃える悲鳴。猛る心。…でもあたしはちいさな、声すら出せないおんなのこ。
そう、生まれつき、あたしの声は出なかった。
だから、悲鳴も上げられないあたしは、おかあさんに箪笥に押し込まれた。
だから、助かってしまった。

助かりたくなんかないのに!
逃げるのよ!生き伸びるのよ!
だれ?…あたし?
どうして?おかあさんとおとうさんがいなけりゃあ、あたし、生きていけないもの。
あたしは、ちいさくなって、ちいさくなって、森の木の中、あたしは、虫になっちゃう。
ちいさくなって、ちいさくなって、怖いものから逃げるのよ。
生きていない事にしてしまえ!

そうだ、死のう。
いや。いや。死ぬのは厭!!!
怖い、怖い。
こわいの?じゃあ…虫なら、自分も気付かない内に死ねるのに…
そうそれなら、あたしは、虫。
あたしは、虫。


大木の陰に寄りかかって、このまま死のう…。
あたしの幸福だった時を思い出しながら…おとうさん!おかあさん!
…そうしていた時。


足音がした。
「ひっく!」喉が鳴る。ああ、あたし、まだ虫じゃない!今度こそ、殺される!
ぴしぴし。ぱしっ。足音の下で、折れる枝。…しいんとしている筈なのに、

「…声をきいたね?」
って誰かが話しかける。麻痺している、へヴンのあ・た・ま。

ばさばさばさーッ!!!何かが飛び去った。
自然にすーっと、息を吸うへヴン。
「ああああああああああああああああああああッ」
森の隅々まで届く、声。だれ?今、ああんなに高い声で叫んだのは。
…自分の喉を触る、へヴン。
「…あ…」

もう一度、深呼吸してから、
「ああああ…」
「あああああ」
「あああああ!」
自分、だった。

叫んだのは、自分。
声がなかった筈なのに、今はある。
首を振りながら、「…どうして?」
さっきの妖しい声を思い出す。「…声をきいたね?」
知らない、知らない、知らない。あたしの声じゃない。でも、確かに聞いた。
誰だったの?

「どうして?」

現在に、戻って。みんな。戻ってきていいわ。
ここまでが、へヴンの過去のお話。
さあ今、浅葱がへヴンに近付くわ。
手を差し出すの。
へヴンは、信じられない、って顔をするわ。

「来いよ」
へヴンは、首を横に振るわ。
「あなたは、あたしのことを知らないのよ…。ねえ、見たでしょう?あたしの歌で、大勢のひとが殺し合おうとしたわ。」
へヴンは、またしっかりと立つと、浅葱に、ぷいって背を向けて、立ち去ろうとしたけど、

 見て見て。浅葱ったら、眉間にしわを寄せて、へヴンをひょい!って、また抱き抱えちゃう!へヴンは顔を真っ赤にして、それでもまだ、もがくわ。
もがき続けるへヴンを、お構いなしで掴んで掴んで、

「俺ら、屋敷に戻るから」
って、仏頂面で言ったわ。みんな、一瞬顔を見合わせたけれど、ぞろぞろと後に続いて屋敷へ向かったわ。
王様は溜息と、苦笑い。普段は涼しい顔のロゼが、エメラダを振り返る時に、やさしいやさしい笑顔になって、エメラダはにっこり。
ひそひそ声で、エメラダが、ロゼに言うの。

「ね、今夜ふたりはキスするかしら?」
ロゼは天を見上げて、しら~ん顔で、「浅葱があ?あいつ、てんでガキだぜ。」

さあみんな、お話の続きを待ってね。

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ひとりぼっちの王様と瑪瑙

     ひとりぼっちの王様の身に何が起きたのか?
  これは、そんなお話よ。ちょっぴり甘くって切ない、瑪瑙って娘と、王様が出会う。
 そんなお話。
 しーっ!!黙って黙って!よおおく聞いてね

 崩壊と、修復。
 それを今、試してみるわ…。崩壊していたのは王様。でも修復されたの。瑪瑙に遇ったからよ。瑪瑙に逢えたからよ。でも瑪瑙は、危険な女の子。どうしてって?
 王様をもう一度、崩壊させることも自由にできるからよ…。
 なんてなんて、危険で、妖しくて、魅力的な、女の子!


 瑪瑙の側に起きたこと?
「神さん…?あたしの…?あたしだけの…?神さま…」
 瑪瑙は事態を受け入れる。
 神さまが降って来た!あたしを自分のものにするために!
 それまで 思ってたこと?そうよそうよ、思い出して!
 あたし、さみしかった。
「お前は、神と人間との間を行き来する、大事な大事な、巫女」
 そーんなこと言われて、「なにそれ!?」って感じ~!!「やだ!!!」って感じ~!!!
でも、おばあちゃんがそう言って、あたしはろくろく外にも出られない!
出かけるときは、村の男の子たちが、「あっ巫女さまだ!巫女様が通る!」ってひそひそばなし。があっかり。せえっかく女の子に生まれてきたのに、村の男の子たちぜええええええんぶ併せて力出しても、てんでかないっこない、風を操る力、火を操る力、水を動かす力、持ってるのに。「瑪瑙」じゃなくって「巫女さん」!!!
 ボーイフレンドも出来ない。お姫様にあたしはなれない!…王子様なら、あたしはなれるの…?試してみよっか。女の子とキス❤
 ぶえっ気持ち悪!女の子は、でもけっこー気分がいいみたい♪
 あったしなんかと、裸で抱き合って、ちんちんもないあたしと抱きあって、それでも、
「うふふ、秘密ね」
 な~んて言って、帰ってった。
 これじゃ、あの女のストーリーの、「登場人物」でしかない!
 だめよだめよ、思い出そう。
 あたしは、瑪瑙。男の子にも、女の子にも、一目置かれる、巫女、瑪瑙。
 その純潔は尊い。
 なぜなら村を救うから。
 あ~あ。瑪瑙、かあ。でも、名前は好きよ。
「あたしだけの名前」ですもの。
 きっときっと、この村を出れば!
 だめよ。禁忌をやぶってはだめ。わたしたちの力は、「異常」
 特にわたしのちからは。
 人を助けるものとなっても、「異常」
 見つかったら、最後、悪用されるだけのちから。
 じゃあ、なんでよ!!!なあんでそんな力、持たせたのよ~!?
 わたし、知ってる。神さまなんていないもん。
 あたし、偶然、そんな力を持って、生まれてきただけなのよ。
 なのに、巫女だって。
 危険な中でも、最も純度の高い毒。それが、あたし。
 巫女、瑪瑙。

 その 孤独を、やだ、お社に行ったら、見たこともない男の子が降ってきて、
 そう、見てた。
 本当はお祭りの時にしか、行っちゃいけないお社の上に、男の子が降って来た!!!
 やだ、神さん!?
 神さんは、ほんとは居たの!?
 お社の下は、せせらぎと岩場だ!やだ!男の子よ!しっかりしな!瑪瑙!また外からの迷子だよ!外の世界に、この世界の秘密を知らないうちに、返してあげなくっちゃ!
 走って、走り寄る瑪瑙。
 出会い…怖い…
 あの男の子ったら、なあに!?力を持ってる!え?え?
 この村以外にも、力を持っているひとは、いたの!?
 男の子は、血だらけだけど、怪我もしていない。
 真っ赤な真っ赤な髪を持っている。綺麗な瞳。エメラルド色。ううん、もっともっと薄い。ペリードット色の瞳。
 あたしの手から、力が奪われていく…うそ!うそ!
 だって、あたしは巫女よ!?すっごいちからよ!?純度の高い高い、毒よ!?
 でも、確かにあたしの力は奪われて、簡単にその男の子のものとなる。
 信じられない。こんなことが起こるなんて。
 男の子は、あたしの腕を掴んで、「扉を開け」って言ってるみたい。
いいわよ。そのかわり、「あたしを普通の女の子にして」
男の子が言う。「公衆便所になりたいのか、おまえ」
瑪瑙が言う。「お便所にだって、神さまはいるのよ!」
 もう、何言ってんだか、わかんなくなってきちゃったじゃない。
瑪瑙が、もう一度言う。「あなたのお家はどこ?連れてってあげる」
 男の子は、混乱したみたい。どうして?懐かしい、おうちよ?帰りたいでしょ?
男の子は、怒鳴る「汚らわしい女め!あの忌まわしい、虫の這う、我が城へ、帰れという。
おまえは、何者だ!我は王、幼き、力なき王、ひとりぼっちの王様 だ!!!」

瑪瑙は言う「王様?神さまじゃなくって?」
ひとりぼっちの王様は語って返す。
「そう、むか~しむかしは、『神さま』とも呼ばれていた…?だから、余は、まだ当時5歳に満たぬ我は、神のおわす祠の前で、神となって、たくさんの生贄を殺す命令を出してきた…自分が神だと、信じていた。信じ切っていた。なのに、ああ…ひとを救うどころか、殺してきた。殺し続けてきた…だから、今は、もう殺したくない…たった一人といえども、殺したくはない。わたしは決意したのだ。殺してはいけない。自分を守るために。たったひとり、生き残ることになってしまったが…余はまだ、死にたくないらしい。はっははははははは…」
 瑪瑙は縋った!違うよそいつは「間違い」だ。「神さま」じゃないよ!
 おまえを救うといってく・れ・る・な・ら・!!!
 「神さま」じゃなくったっていい。え?そうだったの?あたし…。
知らなかった~。神様じゃなくっても良かったなんて!
じゃあ、じゃあ、あたしも、もう辞めてもいいでしょ!?「巫女、」なんて!
だって、神さまなんて、いないんだもん。
それはね、儚き、弱き、夢陽炎の、そう、ちっぽけな虫の見た、小さな小さな「願い」
「神さまがいたらいいな~。なにかから、護ってもらえる」
「うれしいなあ~!受験合格!子供を授かった!妻さえいる!邪魔されないように、神さまにお礼いっとこ!神さま!ありがとう!あなたのお陰です!」
 人間の願いには、必ず限界がある。
「それは叶う」
「それは叶わない」
 もう見ていたくないものまでも、わたしに見せつける…。わたしの限界。
 飼っていた子牛の、死さえも、生き返らせられないのに、
 ただ、里のひとの小さな命を生き永らえさせる時だけに、生えて伸びるはずだった、若い樹木の枝を切って、祝詞をもって、唱えて、生き永らえさせることは出来た。
 それさえも、限界があることを知っている里人は、死さえも受け入れる。
「な~に、大丈夫。自分がいなくっても、子供たちは立派に育ちました。孫たちにも、自分は恵まれました。心残りがないと言やあ、嘘になるが、自分はもう生きた。不完全ではあるが、結構立派に生きて見せた。も~う、充分です。満ち足りました…」
 じゃあ、要らないじゃん。あたしの役目も…。
 瑪瑙、もう一回、見てごらん。
目の前の男の子を。
お前が望んで、おまえが呼びだした、その結果。だよ。
お前は助かりたかった。
この少年も、助けを呼んでここに現れた。
そうしてであった、偶然じゃない。偶然で、里と現身の扉は開かない。祝詞が必要だ。でも、おまえは祝詞をうっかりにも唱えたりはしていない。
ないはずなのに、あった。
偶然、必然、希った、おまえの希望だ。大事にしなさい。瑪瑙。
…お話の続きを待ってね。

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プロフィール

Baby pink amy

Author:Baby pink amy
 最近すっかり、へっぽこ日常日記と、オリジナルまんがに取って代わられています。天使と悪魔、女の子が好きな人、寄って行ってね❤(>ω<)❤
 リンク歓迎、一声かけてクダサイ❤
 コメント、心の支えにしております❤
(>∀<)❤

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